Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うみぼたる

海ぼたる

小川 未明

Lesen Sie 海ぼたる (うみぼたる) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.403 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんなに、泣かなくてもいい、三年たったら私たちは、おまえのとこにたずねてゆくから。」と、両親はいいました。

娘は、涙にぬれた目を上げて、東の方の山をながめていましたが、

「どうか、毎日、晩方になりましたら、私があの山のあちらで、やはり、こちらを向いてお父さんや、お母さんのことを、恋しがっていると思ってください。」といいました。

これを聞いて、父親も、母親も、目をぬらしたのであります。

「なんで、おまえのことを片時なりとも忘れるものではない。」と答えました。

娘は、とうとう旅の人につれられて、あちらの郷へお嫁にゆくことになったのであります。

娘がいってから、年をとった父親や、母親は、毎日、東の山を見て娘のことを思っていました。けれど、娘からは、なんのたよりもなかったのです。

娘は、まったく、旅の人にだまされたのでありました。なるほど、いってみると、その家は、村の大尽であります。また、舅も、姑も、かわいがってはくれましたけれど、聟という人は、すこし低能な生まれつきであることがわかりました。

彼女は、この愚かな聟が、たとえ自分を慕い、愛してくれましたにかかわらず、どうしても自分は愛することができなかったのです。