Japanische Klassiker mit Furigana
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かいていとし
海底都市
海野 十三
Lesen Sie 海底都市 (かいていとし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.118 Zeichen · 168 Bildschirme
そうだろう」
「ふーン」
僕は呻った。そういえば、そうにちがいない。しかし正直なところ、僕は自分の妻君に会うのが、はずかしくてしょうがないのだ。――でも、どんな顔をしているであろうか。ちょっと会って見たい気も起こらないではない。
「大分前から、君の妻君は別室で待っているんだ。タクマ少年が、ずっとそのそばについて、わしが連絡するのを待っているのじゃ。さあ、これからいって、すぐ会いたまえ。なに、もじもじしているのか」
カビ博士は、えんりょなく僕をやっつける。
「あ、ちっょと待った」
と僕は手をあげ、
「どうも訳が分らないことがある……」
「訳が分らないって、何が……」
「これは会わない方がいいと思うね。なぜといって、いいかね、その妻君だがね、その妻君には夫があるんだろう」
「知れたことさ。君という夫がある」
「ちょっと待った。そこなんだが――」
と僕は一息ついて、
「かの妻君には僕という本当の夫がある。そこへ持って来て、これから本当の僕ではない僕の影が出ていって会う。これはへんなもんじゃないか」
「なんだって」
「そうだろう。影の僕が出ていって、妻君に会う。二人で話をしているそのそばへ、二十年後の世界の本当の僕がのこのこ現れて妻君のそばへ行く。