Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいていとし

海底都市

海野 十三

Lesen Sie 海底都市 (かいていとし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.118 Zeichen · 168 Bildschirme

Aozora Bunko

僕は困った。全身が火に包まれたようになった。心臓は機関車のボイラーのように圧力をたかめた――扉はしずかに開かれる。あ、見えた、若い女の頭髪が! 若い女の腕が!

「うーむ」

その瞬間、僕は呻り声と共に昏倒した。意識は濁ってしまった。一切の色彩も光も形も消えた……。

暗黒の空間に、流星のようなものがしきりにとぶ。

「おい、本間君。こっちへ出て来いよ」

「……」

「おい。こっちへ出て来いといったら。そこに腰をかけていても、もう何にも見えやしないよ。この器械は、もうこわれてしまったんだから……」

「えっ、こわれた?」

僕は、やっと正気にもどつた。あたりを見まわすと、そこには鉄のような壁があるばかり。けんらんたる海底都市の市庁ホールもなければ、タクマ少年の姿も、僕の妻君だという女も、カビ博士も――いや、小さいひねくれたカビ博士である辻ヶ谷少年が、入口からこちらをのぞきこんで、しきりにさいそくのことばをつらねている。

「今日はもう遅いから、早く帰らないと、途中があぶないんだ。さかんに強盗が出るというからねえ」

「強盗? 強盗てえ何かねえ」

「なにをいっているんだ、おい本間君。