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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいいき

海異記

泉 鏡花

Lesen Sie 海異記 (かいいき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.223 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

」

と女房は早や薄暗い納戸の方を顧みる。

十二

「ああ、何だか陰気になって、穴の中を見るようだよ。」

とうら寂しげな夕間暮、生干の紅絹も黒ずんで、四辺はものの磯の風。

奴は、旧来た黍がらの痩せた地蔵の姿して、ずらりと立並ぶ径を見返り、

「もっと町の方へ引越して、軒へ瓦斯燈でも点けるだよ、兄哥もそれだから稼ぐんだ。」

「いいえ、私ゃ、何も今のくらしにどうこうと不足をいうんじゃないんだわ。私は我慢をするけれどね、お浜が可哀そうだから、号外屋でも何んでもいい、他の商売にしておくれって、三ちゃん、お前に頼むんだよ。内の人が心配をすると悪いから、お前決して、何んにもいうんじゃないよ、可いかい、解ったの、三ちゃん。」

と因果を含めるようにいわれて、枝の鴉も頷き顔。

「むむ、じゃ何だ、腰に鈴をつけて駈けまわるだ、帰ったら一番、爺様と相談すべいか、だって、お銭にゃならねえとよ。」

と奴は悄乎げて指を噛む。

「いいえさ、今が今というんじゃないんだよ。突然そんな事をいっちゃ不可いよ、まあ、話だわね。」

と軽くいって、気をかえて身を起した、女房は張板をそっと撫で、

「慾張ったから乾き切らない。