Japanische Klassiker mit Furigana
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かいぞくとへんろ
海賊と遍路
黒島 伝治
Lesen Sie 海賊と遍路 (かいぞくとへんろ) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.257 Zeichen · 5 Bildschirme
この島四国めぐりは、霊験あらたかであると云い伝えられている。
苦行をしてめぐっているうちに盲目の眼があいたり、いざりの脚が立ったり、業病がなおったりした者があると云われている。悪いことをした者は途中で脚がすくんであるけなくなると云われる。罰(これをバチとよむ)があたるのである。あるときいざりがめぐっていたのを、うしろから下駄で蹴とばした者があった。すると忽ちいざりの脚が立って、蹴とばした者の脚が立たなくなってへたばりこんでしまったという。即ちバチが、それこそテキ面だったのである。またあるとき、盲目の眼があいた。と、そのメクラは、島四国をめぐってさえ眼があくのならば、本四国をめぐったらどんなによいだろうと云った。ところが、メクラは本四国を上位においてそう云ったばかりに、開いた眼が又ふさがってしまった。そのメクラは女だったそうだが、非常に口惜しがってじだんだを踏んだそうである。その足のあとというのが岩に印されている。私もその足のあとだという岩の窪みを見た。しかしまだ足が立ったいざりや、眼があいたメクラについては人から話をきくだけで、直接、私自身がそういう人々に会ったことは一度もない。