Japanische Klassiker mit Furigana
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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Lesen Sie 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.094 Zeichen · 167 Bildschirme
二番機、三番機と、少しずつ北へ寄って来る。いよいよそのとおりらしい。
◯激しいB29の焼夷弾攻撃が始まった。三千メートル位に降下している。照空灯の光の中にしっかり捉えられている。ものすごく地上砲火が呻り出す。永い間ためてあった砲弾を打出すといったような感じである。
月のある夜空を、火災の煙が高く高くのぼって行く、その煙雲のふちはももいろに染まっている。
川開きのような、下がってくるオーロラのような焼夷弾の落下である。
◯撃墜されるB29が火達磨(ひだるま)となって尚飛んでいるすさまじさ。そのうちに空中分解をしたり、そのまま石のように燃えつつ、落ちて行く。闇の方々より、拍手と歓声が起こる。そして地上防空活動も、士気大いにあがった。
◯放送でも「今日の敢闘は賞讃に値いする」といった。
◯焼けたところはよくわからぬが、千駄ケ谷もやられた由。夜ほのぼのと明ける。
五月二十五日
◯五反田の電気試験所のまわりがひどく焼け、電気試験所は一部が焼けたと、昨日中川(※中川八十勝、電気試験所時代の同僚)君が報せてくれた。そこで今日は自著十一冊を手土産として、同部へ見舞に出かけた。