Japanische Klassiker mit Furigana
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せいひんのしょ
清貧の書
林 芙美子
Lesen Sie 清貧の書 (せいひんのしょ) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.061 Zeichen · 36 Bildschirme
困らない。山は快晴だ」
第六番目の手紙、「君は僕の心の中で、だんだん素直に成長して行く。手紙は読んだ。一字も抜かさないように読んだ。君のように怱々と読むンではない。君の姿を空想して読むのだ。僕の送った弐拾円ばかりの金が、よっぽど応えたらしいが、何かあるのだろうとは思っていた。――お母さんへ拾五円送ったって、そんな事を僕が怒ると思ったら、君は僕の事について認識不足だよ。僕からも、佐世保へ手紙を出しておこう。君は働きたいとあるが、それもいいだろう。
弐円ぐらいでは十日も保つまいし、ただ女給と云う商売は絶対に反対だ。威張る商売ではない。僕は色々の事を兵営で考えさせられた。――ところで、こんな甘いことも時に考える。二人で佐世保へ新婚旅行ぐらいしてみたいとね。兵営の中は殺風景で、寝ても起きても女の話だ。僕もそろそろ君への旅愁がとっつき始めた。十日すれば会える。女給以外の仕事であったら、元気に働いて生きていてくれ。小里氏が気が狂ったそうだが、気の毒な隣人は大いに慰さめてあげる事だ」
トマトの花が落ちて、青い実を三ツ結んだ。かつてなかった楽しさが、非常に私を朗らかにした。