Japanische Klassiker mit Furigana
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みなとについたくろんぼ
港に着いた黒んぼ
小川 未明
Lesen Sie 港に着いた黒んぼ (みなとについたくろんぼ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.903 Zeichen · 14 Bildschirme
そして、そこに、一人の少年が草の上にすわって、笛を吹いているのを見ました。
白鳥は、少年に近づきました。
「どうして、こんなところに、たった一人で笛を吹いているのですか。」とたずねました。
盲目の少年は、やさしい声で、だれかこうしんせつに聞いてくれましたので、少年は、姉が自分をここに置いて、どこへかいってしまったことをありのままに告げました。
「ほんとうに、かわいそうに。わたしが、姉さんにかわってめんどうを見てあげます。わたしは、子供をなくした白鳥です。これから、あちらの遠い国へ帰ろうと思っています。二人は、南の国へいって、波の穏やかな岸辺で笛を吹いたり、踊ったりして送りましょう。わたしは、いまあなたをわたしとおなじ白い鳥の姿にしてあげます。海を越え、山を越えてゆくのですから……。」と、白鳥はいいました。
ついに、盲目の少年は、白い鳥となりました。夜のうちに、二羽の白鳥は、このさびしい、暗い広場から飛びたって、ほんのりと明るく、空を染めた港を見下ろしながら、その上を過ぎて、遠くいずこへとなく、消え去ってしまったのであります。後には、空に星が輝いていました。