Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こなんのおうぎ

湖南の扇

芥川 竜之介

Lesen Sie 湖南の扇 (こなんのおうぎ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.079 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

僕は彼女の横顔を見ながら、いつか日かげの土に育った、小さい球根を考えたりしていた。

「おい、君の隣に坐っているのはね、――」

譚は老酒に赤らんだ顔に人懐こい微笑を浮かべたまま、蝦を盛り上げた皿越しに突然僕へ声をかけた。

「それは含芳と言う人だよ」

僕は譚の顔を見ると、なぜか彼にはおとといのことを打ち明ける心もちを失ってしまった。

「この人の言葉は綺麗だね。Rの音などは仏蘭西人のようだ。」

「うん、その人は北京生れだから。」

僕等の話題になったことは含芳自身にもわかったらしかった。彼女は現に僕の顔へ時々素早い目をやりながら、早口に譚と問答をし出した。けれども唖に変らない僕はこの時もやはりいつもの通り、唯二人の顔色を見比べているより外はなかった。

「君はいつ長沙へ来たと尋くからね、おととい来たばかりだと返事をすると、その人もおとといは誰かの出迎いに埠頭まで行ったと言っているんだ。」

譚はこう言う通訳をした後、もう一度含芳へ話しかけた。が、彼女は頬笑んだきり、子供のようにいやいやをしていた。

「ふん、どうしても白状しない。誰の出迎いに行ったと尋いているんだが。……」