Japanische Klassiker mit Furigana
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こすいとかれら
湖水と彼等
豊島 与志雄
Lesen Sie 湖水と彼等 (こすいとかれら) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.351 Zeichen · 25 Bildschirme
それはあなたの心を殺すでしょう。」
「嘘ではありません!……然し罪悪でもいい。私は凡てを肯定したい。罪でも、涙でも。苦しみに悲しみも、……潔い悲痛な祈りの中には、凡てが力となります。」
「あなたはまだすっかりを御存じない。まことの道は……ああ何と申したらいいか……深い処に……。」
彼女は強く両手を握り合せた。「深い処にまことの道があります。其処まであなたの祈りを進めなさるとよろしいのです……そして神をお認めになると……」
「それは私の心もまだまだ深い底までとどいてはいないでしょう。」青年は力なく頭を垂れてこう云った。「もうこれが押しつめた底だと思っても、またその隠れた奥の方から何かの囁きがかすかに伝わることがあります。けれどすぐにその声は涙に曇ってしまいます。私はそれを決して惜しいとは思いません。……私達はあんまり深く愛を求めました。そしてあまりに多く涙を流しました。そしてあまり度々祈りました。丁度私達の恋が悲しい形を取った時、二人の上には死の垂布がふんわりと蔽いました。その時私達はその死を見つめないで、その垂布に包まれて泣いている愛をばかり見つめたのです。