Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆなのたましい
湯女の魂
泉 鏡花
Lesen Sie 湯女の魂 (ゆなのたましい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.936 Zeichen · 55 Bildschirme
」
と言懸けて、頷く小宮山の顔を見て、てかてかとした天窓を掻き、
「かような頭を致しまして、あてこともない、化物沙汰を申上げまするばかりか、譫言の薬にもなりませんというは、誠に早やもっての外でござりますが、自慢にも何にもなりません、生得大の臆病で、引窓がぱたりといっても箒が仆れても怖な喫驚。
それに何と、いかに秋風が立って、温泉場が寂れたと申しましても、まあお聞き下さいまし。とんでもない奴等、若い者に爺婆交りで、泊の三衛門が百万遍を、どうでござりましょう、この湯治場へ持込みやがって、今に聞いていらっしゃい隣宿で始めますから、けたいが悪いじゃごわせんか、この節あ毎晩だ、五智で海豚が鳴いたって、あんな不景気な声は出しますまい。
憑物のある病人に百万遍の景物じゃ、いやもう泣きたくなりまする。はははは、泣くより笑とはこの事で、何に就けてもお客様に御迷惑な。」
「なあに、こっちの迷惑より、そういう御様子ではさぞ御当惑をなさるでありましょう、こう遣って、お世話になるのも何かの御縁でしょうから、皆さん遠慮しないが宜しい。」
と二人で差向で話をしておりまする内に、お喜代、お美津でありましょう、二人して夜具をいそいそと持運び、小宮山のと並べて、臥床を設けたのでありますが、客の前と気を着けましたか、使ってるものには立派過ぎた夜具