Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆなのたましい
湯女の魂
泉 鏡花
Lesen Sie 湯女の魂 (ゆなのたましい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.936 Zeichen · 55 Bildschirme
そいつが羽撃をして、ぐるりぐるりと障子に打附かって這い廻る様子、その動くに従うて、部屋の中の燈火が、明くなり暗くなるのも、思いなし心持のせいでありましょうか。
さては随筆に飛騨、信州などの山近な片田舎に、宿を借る旅人が、病もなく一晩の内に息の根が止る事がしばしば有る、それは方言飛縁魔と称え、蝙蝠に似た嘴の尖った異形なものが、長襦袢を着て扱帯を纏い、旅人の目には妖艶な女と見えて、寝ているものの懐へ入り、嘴を開けると、上下で、口、鼻を蔽い、寐息を吸って吸殺すがためだとございまする。あらぬか、それか、何にしても妙ではない、かようなものを間の内へ入れてはならずと、小宮山は思案をしながら、片隅を五寸か一尺、開けるが早いか飛込んで、くるりと廻って、ぴしゃりと閉め、合せ目を押え附けて、どっこいと踏張ったのでありまする。しばらく、しっかりと押え附けて、様子を窺っておりましたが、それきり物音もしませぬので、まず可かったと息を吐き、これから静に衾の方を向きますると、あにはからんやその蝙蝠は座敷の中をふわりふわり。
南無三宝と呆気に取られて、目をった鼻っ先を、件の蝙蝠は横撫に一つ、ばさりと当てて向へ飛んだ。