Japanische Klassiker mit Furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme
彼等はどうせ他の拵えたものだという料簡で、毫も人力に対して尊敬を払わない引き方をする。海城というところで高麗の古跡を見に行った時なぞは、尻が蒲団の上に落ちつく暇がないほど揺れた。一尺ばかり跳ね上げられる事は、一丁の間に一度は必ずあった。しまいに朝鮮人の頭をこきんと張つけてやりたくなったくらい残酷に取扱われた。奉天の道路は海城ほど凸凹にでき上っていないから、むやみに車の上で踊をおどる苦痛はないが、その引き方のいかにも無技巧で、ただ見境なく走けさえすれば車夫の能事畢ると心得ている点に至っては、全く朝鮮流である。余は車に揺られながら、乗客の神経に相応の注意を払わない車夫は、いかによく走けたって、ついに成功しない車夫だと考えた。
そのうち大きな門の下へ出た。奉天へ前後四泊した間に、この門を何度となく潜った覚がある。その名前も幾度となく耳にした。ところがそれを忘れてしまった。その恰好もはなはだ曖昧に頭に映るだけである。しかし奉天の市街に入って始めて埃だらけの屋根の上に、高くこの門を見上げた時は、はあと思った。その時の印象はいまだに消えない。橋本といっしょにこの門の傍にある小さな店に筆と墨を買いに行った折の事も、寂びた経験の一つとしてよく覚えている。