Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんぞうがはら

源蔵ヶ原

山本 周五郎

Lesen Sie 源蔵ヶ原 (げんぞうがはら) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.843 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「顔が蒼くなってたぜ」と又次郎。

「おりゃあしゃくだった、いまだから正直に云っちまうが、おれはしゃくだった」と忠太が低い声で云った、「いのちがけ、――おれだってお光ぼうには惚れてたんだ、みんなとの約束がなけりゃあ、とっくに夫婦約束でもなんでもしていたろう、おれたちがごしょう大事に約束を守っているうちに、泰二のやつはこっそり爪を伸ばしてた、むっつりなんとかで、へんに堅えような人間ほどゆだんのならねえもんだって、おりゃあしまったと歯噛みをしたぜ」

「初めて聞いた」と宗吉が云った、「おめえがそんなに熱心だったとは知らなかったよ」

「めそめそしてみせればよかったのか」忠太は自嘲するように唇を歪めた、「おれだって男のはしくれだ、泰二が先に話しだした以上、おれもと名のって出るわけにゃあいかねえ、その代りうろんなまねをしたらただはおかねえ、いのちがけだという言葉にこれっぽっちでもごまかしがあったら、そのままにゃしておかねえと睨んでたんだ」

彼の口ぶりの咎めるような、訴えるような調子にひきこまれたのだろう、みんなは息をひそめて彼の顔を見まもった。