Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなかみろうにん
濞かみ浪人
吉川 英治
Lesen Sie 濞かみ浪人 (はなかみろうにん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.425 Zeichen · 39 Bildschirme
*
所詮、ぶとい浪人骨は、親譲りのもので、われながら何うにもならない。その不束な不奉公を以て、高禄を喰むのは心ぐるしくてならないから――という一書を、内蔵助に残して、不破数右衛門は、その後、松山城受取の藩の大任がすむと程なく、赤穂にも江戸にも、その姿をかくしてしまった。
『惜しい』
と、云った者が多かった。
けれどそれから六年後、内匠頭の兇変があって、浪士の盟約が密かに結ばれた頃、彼はどこからともなく、のっそりと現われて、大高子葉、潮田又之丞の二人を介して、義挙に加わった。
浪士四十七名のうち、内匠頭が生前中からの浪人として、義盟に名を連ねた者は、彼一人だった。いや真の浪人骨のぶとさを持った人間も、彼一人だったと云ってよかろう。
小山田庄左衛門は、世皆知るとおり、討入の直前に脱走して、彼らしい気働きから、不義士の名を百世に買ってしまった。
一閑は、それを聞いて、憤死した。織田家へ嫁いだお千賀も、とかく不和で、数右衛門をどう思っていたか、それも語らずについ終ってしまったらしい。
(昭和十三年一月)