Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
頭部には、大きな目が二つついていた。鼻は見あたらず、その代りに絵にかいてある蛸の口吻そっくりの尖ったものが顎の上につき出ているのだった。その上に顔の両側に驢馬の耳によく似た耳がついていた。それからたいへん奇妙なことに、頭のてっぺんに根きり蟲が持っているような長い触角らしいものが二本だか三本だか生えていて、それは非常に柔軟に見え、そしてさかんに頭の上で活動して居り、まるで触角で踊っているようにも見えた。
その動物の首から下を見ると気の毒なくらい痩せていた。小さな瘤のような胴中、それから三本のぐにゃぐにゃした腕、それから三本の同じような脚――この脚は、たしかに蛸の足を思わせるものであった。
一体何だろうか、このえたいのしれない動物は……。山木はその動物のあたりに奇妙な姿にかぎりない興味をおぼえ、それを発見したことを報告するのを忘れていたくらいだった。
その奇妙な動物は、木の間を縫って、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、忙がしそうにしていた。そして彼らの或るものは、幹にぴたりと寄り添って、大きな目をぐるぐる廻し、触角を盛んにふり立てて、宇宙艇の方を注視している様子であった。