Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
「いったい、今、時刻は何時なんだろうね」
と、乗組員のひとりが、同僚に訊ねた。
「お昼頃だろうね。ほら、太陽は頭の上に輝いているよ」
彼は丸窓を通して、上を指した。
「でもへんだぜ、この火星へ着陸してからもう四時間は過ぎたのに、太陽は初めからほとんど同じように、頭の上に輝いているんだからね」
「そんなばかなことがあってたまるか」
「だって、それは本当だから仕方がない」
「それはこういうわけさ」と、通りかかったマートン技師が笑いながらいった。
「火星の上では、一日が四十八時間なんだもの。つまり火星は地球の約半分の遅い速さで廻っているので、二倍の時間をかけないと一日分を廻り切らないのだ」
「へへえ、そいつはやり切れないな。三度の食事に、二倍ずつ食べないと、腹が減って目がまわっちまうぜ」
「なあに、一日に六度食べればいいのさ」
「いや、そうはいかないぜ。夜が二十四時間もつづくんだろう。二十四時間を何にも食べないで生きていられるだろうか」
「さあ、それはちょっとつらいね。途中で一ぺん起きて食事をし、それからまた続きを睡るってえことになるかな」
「なんだか訳が分らなくなった。どうも厄介な土地へ来たもんだ。