Japanische Klassiker mit Furigana
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とうだいき
灯台鬼
大阪 圭吉
Lesen Sie 灯台鬼 (とうだいき) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.718 Zeichen · 27 Bildschirme
を繰り返し繰り返し報告しながらそのまま消息を断ってしまったという事件が起き上った。ここで問題は俄然表沙汰になり、とうとう汐巻灯台へ本省からのきびしい注意があたえられた。
ところがこの灯台は逓信省灯台局直轄の三等灯台で、れッきとした看守人が二人おり、その家族や小使を合わせて目下六人もの人々が暮しているのだ。しかもその二人の看守の中の一人というのが、すこぶるしっかり者で、謹厳そのもののような老看守だ。歳は六十に近く、名前を風間丈六といい、娘のミドリと二人暮しで、そのどことなく古武士のおもかげをさえもった謹厳な人格は、人々の崇敬の的となっていた。そしてまた一段と頼もしいことに、この老看守は人一倍はげしい科学への情熱を持っており、歳に似ず非迷信的で、本省からの調査忠告に対しても、「灯台には毎夜交替で看守がつくのだから、そのような馬鹿気たことはあるはずがない、それは多分、深いガスのながれや、またそのガスの中から光を慕って蝟集するおびただしい渡り鳥の大群などによって、偶然にも作られた明暗であり、それがまた尾をつけ鰭をつけて疑心暗鬼を生むのであろう」と、けんもほろろにはねつけた。