Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はいいろのきおく

灰色の記憶

久坂 葉子

Lesen Sie 灰色の記憶 (はいいろのきおく) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.588 Zeichen · 132 Bildschirme

Aozora Bunko

第八章

私は今までより一層彼のために気を使って忠実に働いた。会社の人達から唯社長の弟であるというだけに思われ、全くの無能力者である軽蔑をたえずうけていることにあわれみを持っていたわる気持を行動にあらわした。

会社の生活は、私の一日の大部分を占領しており、家族と殆ど疎遠になっていた。いつの間にか、姉が恋愛をしており、それが結婚まで発展するようになって、私ははじめて自分の家での自分の位置に気がつくようになった。それは冬近い日曜と祭日のつづいた頃である。姉は華燭の典をあげた。相手は金持ちの青年紳士であった。

第八章

突然、私は自分がいろいろなことに抵抗して生きていることを苦痛に思った。ある日、雨がかなり降っている午後であった。雨の日は来客が比校的少なくて受付は閑散であった。不要になった書類を裏がえして、いたずら書をしていた時のことである。殆ど突発的に私は自分の力がなくなってしまったことに気付いた。空虚な日常のように思えた。ロボットのような自分であると考えた。今まで逆流の中に身をささえて力強く給仕をしているとみせかけていたことが滑稽になって来た。わざわざ抵抗しなくてもよいものを。