Japanische Klassiker mit Furigana
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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
Lesen Sie 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) von 須川 邦彦 (すがわくにひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 100.616 Zeichen · 201 Bildschirme
こんなときは、おなかがいっぱいで、よく飛べないらしい。ぼんやり、海にうかんでいるすがたは、まったくのアホウドリだ。
ゆだんのできないのは、ウミガラスで、じつによく、ふんをする鳥だ。白い頭、目のまわりも、めがねをかけたように白。尾は黒く、全身は、鉄ねずみ色である。それがむらがって飛んでいるので、飛んでいる下は、ふんの雨が降ってくる。天幕のそとに出ると、われわれのまっ黒に日にやけた全身は、ウミガラスに、ふんの白がすりをつけられてしまう。
鳥の卵は、じつにおびただしい数で、いくら注意して歩いても、きっと、いくつかの卵をふみつぶすくらいだ。それが、何万というひなどりになったときの、さわぎと、やかましさ。夜が明けるやいなや、日のくれるまで、たえまもなく、親鳥が、かあかあ、げえげえ、ひなどりがぴいぴい、まったく、たいへんなやかましさである。だが、毎日卵をたべさせてくれる鳥だ。われわれは、鳥をいじめはしなかった。
アジサシのひなは、まだ、羽が生えそろわないのに、よちよち歩いて、ぴいぴい鳴きながら、波うちぎわに、たくさんむらがって、親鳥が、海から魚をくわえて帰ってくるのを、待ちわびている。