Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

むひょうじょうのひょうじょう

無表情の表情

上村 松園

Lesen Sie 無表情の表情 (むひょうじょうのひょうじょう) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.564 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

この境涯は筆紙言舌の限りではありません。

この境涯では、人が面を着けているなどいう、そんな浅間な感情などは毛筋ほども働いていません。

よく能面の表情は固定していて、死んだ表情であり、無表情というにひとしいなどと素人の人たちがいうのですが、それは能楽にも仕舞にも何等の徹底した鑑賞心をもって居らないからの言葉でありまして、名人の場合など、なかなかそんな批点の打ちどころなどあるものではありません。

無表情と言いますが、名人がその面をつけて舞台に立ちますと、その無表情な面に無限な表情を発します。悲しみ、ほほえみ、喜び、憂い、その場その場により、その時その時に従って、無限の表情が流露して尽くるところがありません。

◇

能楽からくる感銘はいろいろです。単なる動作や進退の妙というだけのものではなく、衣裳の古雅荘厳さや、肉声、器声の音律や、歴史、伝説、追憶、回想、そういうものが舞う人の妙技と合致して成立つものですが、殊にこの能楽というものは、泣く、笑う、歓喜する、憂い、歎ずる、すべてのことが決して露骨でなく、典雅なうちに沈んだ光沢があり、それが溢れずに緊張するというところに、思い深い、奥床しい感激があるのです。