Japanische Klassiker mit Furigana
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むだい(に)
無題(二)
宮本 百合子
Lesen Sie 無題(二) (むだい(に)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.471 Zeichen · 5 Bildschirme
けれ共研究した最後は一つの尊い人間の特別な清い感情によってのみ感かすことの出来る輝かしいものとして現われなければなるまいと思う。
死ぬまで芸術の研究者であっても好い。
けれども芸術に対してオッチョコチョイであってはならない。
自分の心臓からとばしり出る血を絵の具にして尊い芸術を――不朽の芸術を完成して最後の一筆を加え終ると同時死んだ画家の気持をどの芸術家にでも持ってもらいたいと思う。
その画家が若かったか老いて居たかは私は知らないけれ共だれでもが生と死との境の分らないまでにどんづまりになった時にでさえかじりつこうともがく生を芸術にささげて微笑しながら死んだ真面目な高潔な心地――
それを思って欲しい。
芸術は人間の生命以上に価値のある意味のあるものだと云う事を思ってもらいたい。
文学者が尊い芸術を完成したら死ね!
美術家が犯しがたい製作が出来たら生きて居るな!
なんかと云うのではない。
その心地を解してその心持をもって居てもらいたいと思うのだ。
すべてがどんな下ら事までが渦巻いて心の前をあばれまわって悪い瓦斯の立ち舞う現在に芸術に入って居るものは心の眼を見ひらいて芸術の真の価値を知って真の高潔さを感受しなければなるまいと思う。