Japanische Klassiker mit Furigana
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フォカスをあわせる
焦点を合せる
夢野 久作
Lesen Sie 焦点を合せる (フォカスをあわせる) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.918 Zeichen · 40 Bildschirme
つまりその間じゅう、全然、機械の運転を休止して、行きなり放題に流れ廻わっていた訳だ。
……何故……何故ったってマア考えてみたまえ。あの直径二呎何吋、全長二百何十呎という、大一番の鋼鉄の円棒だ。重さなんかドレ位あるか、考えたってわかるもんじゃない。実際、傍へ寄ってみたまえ。これが人間の作ったものかと思うと、物が云えなくなる位ステキなもんだぜ。そいつを索条や鎖でジワジワと釣り上げるだけでも、チョットやソットの仕事じゃない。おまけにあの大揺れの中を、二日がかりで荷物を積み換えて、ヤット少しばかりお尻を持ち上げさした船のスクリュウの穴の中へ、ソーッと押し込もうというのだから、無理な註文だという事は最初からわかり切っているだろう。船渠の中で遣っても相当、骨の折れる仕事を、沖の只中で流されながら遣ろうというのだからね。……のみならず今も云う通り、七八千噸の屋台を世界の涯まで押しまわろうという鋼鉄の丸太ン棒だ。ピカピカ磨き上げた上に油でヌラヌラしている奴だから、手がかりなんか全然無いんだ。ワイヤとチエンで、どんなに緊り縛り付けといたって、一旦辷り出したとなれあ、人間の力で止める事が出来ない。