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Japanische Klassiker mit Furigana

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きせる

煙管

芥川 竜之介

Lesen Sie 煙管 (きせる) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.489 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「質に置いたら、何両貸す事かの。」

「貴公じゃあるまいし、誰が質になんぞ、置くものか。」

ざっと、こんな調子である。

するとある日、彼等の五六人が、円い頭をならべて、一服やりながら、例の如く煙管の噂をしていると、そこへ、偶然、御数寄屋坊主の河内山宗俊が、やって来た。――後年「天保六歌仙」の中の、主な rol※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字) をつとめる事になった男である。

「ふんまた煙管か。」

河内山は、一座の坊主を、尻眼にかけて、空嘯いた。

「彫と云い、地金と云い、見事な物さ。銀の煙管さえ持たぬこちとらには見るも眼の毒……」

調子にのって弁じていた了哲と云う坊主が、ふと気がついて見ると、宗俊は、いつの間にか彼の煙管入れをひきよせて、その中から煙草をつめては、悠然と煙を輪にふいている。

「おい、おい、それは貴公の煙草入れじゃないぜ。」

「いいって事よ。」

宗俊は、了哲の方を見むきもせずに、また煙草をつめた。そうして、それを吸ってしまうと、生あくびを一つしながら、煙草入れをそこへ抛り出して、

「ええ、悪い煙草だ。煙管ごのみが、聞いてあきれるぜ。」