Japanische Klassiker mit Furigana
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くまのでるかいこんち
熊の出る開墾地
佐左木 俊郎
Lesen Sie 熊の出る開墾地 (くまのでるかいこんち) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.070 Zeichen · 31 Bildschirme
てしまうのだ。がそれは惜しい。誰か開墾する者は無いだろうか? 自分は道庁から取り上げられたものとして提供するし、開墾中の食糧ぐらいは貸してもいい。それは開墾場から利益があがるようになってから年々少しずつ返してくれればいいと、そこの藤沢という地主が言っているとのことだった。そして吾亮は、食うものを作る人間が食えなくなったからとて、他の職業に就いたのでは、かえって食うものが少なくなるばかりだ。だから農村の失業者は、なるべく開墾地へ行って、自分で自分の食うものを作るべきだ。そういう意味で、自分は一人でも行くつもりだが、誰か一緒に行く者は無いだろうかと言うのだった。
岡本のこの話は、新しい土地について耕作しなければならぬ村の人人の間に、非常な人気を呼んだ。彼への悪口は急に、讃辞へと一変した。
「あの人は、やっぱり、どこか偉いところがあるんだよ。俺も伴れて行ってもらえてえもんだ。」
こうして、ここにも二十家族に近い移住開墾者群の一団が成立したのだった。
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彼等が北海道に渡ったのは晩春の頃だった。高原地帯の原始林は既に、黝んだ薄紫色の新芽に装われていたが、野宿をするには、未だ寒かった。