Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme
……だからこれを犯罪とせずに正当の漁業として認可したら却って国益になりはしまいか。これを禁止するのは炭坑夫にダイナマイトを使うな……というのと、おなじ意味になるのじゃないですか」
と云うのだ。……どうも法律屋の議論というものは吾輩に苦手なんでね。吾々みたいな粗笨っぽい頭では、どこに虚構が在るか見当が附かないんだ。そこで止むを得ず受太刀にまわって、南鮮沿海の漁民五十万の死活に関する所以を懇々と説明すると、
「それならばその普通漁民も、ほかの方法で鯖を獲る方針にしたらいいでしょう。朝鮮沿海に魚が居なくなったら、露領へでも南洋にでも進出したらいいじゃないですか」
と漁業通を通り越したような無茶を云い出す。ドウセ無責任と無智をサラケ出した逃げ口上だがね。そこで吾輩が躍起となって、
「それでも銃砲火薬類の取締上、由々しき問題ではないか」
と逆襲すると、
「それは内地の司法当局の仕事で吾々に責任はありません」
と逃げる。実に腸が煮えくり返るようだが、何を云うにもソウいう相手にお願いしなければ取締りが出来ないのだから止むを得ない。情なく情なく頭を下げて、
「とにかくソンナ事情ですから、折角定着しかけた五十万の南鮮漁民を助けると思って、何分の御声援を……」