Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

臨機応変でやっつける方針にきめていた。

一方に各地の有志連は慶北丸をチャーターして万般の準備を整える。一方に吾輩を千芳閣に招待して御機嫌を取ったりしているうちに、その日は註文通りの静かな金茶色に暮れてしまった。

ところが翌る朝になってみると又、驚いた。勿論、新聞記事には一行も書いて無かったが、向うの本桟橋の突端に横付けしている慶北丸が新しい万国旗で満艦飾をしている。五百噸足らずのチッポケな船だったが、まるで見違えてしまっている上に、デッキの上は丸で宴会場だ。手摺からマストまで紅白の布で巻き立てて、毛氈や絨壇を敷き詰めた上に、珍味佳肴が山積して在る。それに乗込んだ一行五十余名と一所に、地元の釜山はいうに及ばず、東莱、馬山から狩り集めた、芸妓、お酌、仲居の類いが十四五名入り交って足の踏む処もない……皆、船に強い奴ばかりを選りすぐったものらしく、十時の出帆前から弦歌の声、湧くが如しだ。

友吉親子が漕いで行く小舟に乗って、近づいて行った吾輩は、この体態を見て一種の義憤を感じたよ。……何とも知れない馬鹿にされたような気持ちになったもんだが、しかし今更、後へ引く訳には行かない。