Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

友太郎の事を考えているのだろうと思ったが、しかし二人とも口には出さなかった。来島は落付いて云った。

「……轟先生……損害は軽いんです。汽笛なんか鳴らしたから不可なかったんです。……傾いだ原因はまだ判然りませんが、船底の銅版と、木板の境い目二尺に五尺ばかりグザグザに遣られただけなんです。都合よく反対に傾いだお蔭で、モウ水面に出かかっているんですから、外から仕事をした方が早いと思うんです。済みませんが先生、この道具袋を持って飛込んでくれませんか。水夫も火夫もみんなポンプに掛り切っていて手が足りないんですから……浮袋を離してはいけませんよ。仕事が出来ませんから……いいですか……」

吾輩は一も二もなくこの若造の命令に従って海に飛込んだ。イザとなると覚悟のいい奴には敵わないね。

ところが、それから引続いた来島の働らき振りには吾輩イヨイヨ舌を捲かされたもんだよ。溺れている人間なんか見向きもしない。一生懸命で、上からブラ下げた綱に縋りながら、船の横っ腹に取付いて、穴の周囲にポンポンポンと釘を打ち並べると、八番ぐらいの銅線を縦横十文字に引っかけまわした。その上から帆布を当てがって、片っ方から順々に大釘で止めて行く……最後に残った一尺四方ばかりの穴から猛烈に走り込む水を、針金に押し当てがった帆布で巧みにアシライながら遮り止め