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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

これは、福の神が、向こうからころげこんできたぞ」

トラ十は、にわかに上きげんになった。そして箱を拳でたたきこわすと、中から、白い布をまいた長いものを取り出した。

「おれが、あけてやろう」

「これ、お前は動くな。動くと、これがものをいうぞ」

トラ十はゆだんをしない。彼は右手にピストルをもち、左手で、その布をほどいた。中からは包紙が出て来た。

「いやに、ていねいに巻いてあるなあ。よほど大事なものと見えるが、厄介千万じゃないか。おや、まだ、その下に別な紙で包んである。これはかなわんなあ」

トラ十はだんだんじれながら、何重もの包を、つぎつぎにほごしていった。そのうちに最後の油紙包がとかれて、中からチョコレート色の、五十センチばかりの棒がでて来た。それこそ、X塗料を固めたものであった。それを、ある特殊な油を使って溶かすと、X塗料となるのだった。

「おや、へんなものが出て来やがった」

とつぜん、帆村は猛然と飛びこんだ。塗料の棒に見入るトラ十のからだに、わずかの隙を見出したのであった。帆村の鉄拳が、小気味よく、トラ十の顎をガーンと打った。

「えーッ!」

「しまった。うーん」