Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぼたんとうき

牡丹灯記

田中 貢太郎

Lesen Sie 牡丹灯記 (ぼたんとうき) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.377 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

堤の柳は芽を吐いて、それが柔かな風に動いていた。彼の体は湖心寺の前へ来ていた。いつの間にか日が暮れて夕月が射していた。

喬生はふと魏法師の戒めを思いだした。彼は厭な気がしたので、足早に通り過ぎようとした。

「旦那様」

それは聞き覚えのある女の声であった。喬生は驚いて眼をやった。金蓮が来て前へ立っていた。

「お嬢さんがお待ちかねでございます、どうぞいらしてくださいまし」

喬生の手首には金蓮の手が絡ってきた。喬生はその手を振り放して逃げようとしたが逃げられなかった。金蓮は強い力でぐんぐんと引張った。喬生は濁った靄に脚下を包まれているようで足が自由にならなかった。

「旦那様は、ほんとうに薄情でございますのね」

喬生は金蓮の手を振り放そうと悶掻いたが、どうしても放れなかった。

「そんなになさるものじゃございませんわ」

喬生はもう廻廊の上へ引きあげられていた。

「さあ、お入りくださいまし、ここでございます」

喬生は室の中へ引き込まれた。真紅の色の鮮やかな牡丹燈が微白く燃えていた。

「あなたは、妖道士に騙されて、私をお疑いになっておりますが、それはあんまりじゃありませんか、ほんとうにあなたは、薄情じゃありませんか」