Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いぬ

犬

三遊亭 金馬

Lesen Sie 犬 (いぬ) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.861 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

と怒るが、鶏の嘴でつつかれると後ずさりして、自分の食事を鶏が食べるのを見ている。この犬も表芸一通りはなんでもした。大正十二年の大震災に、第一に鳥と犬を逃げられるように庭木戸をあけて金網をあけておいたが、近所に中気の養父がいたので、この人を連れて吾妻請地の慈光院まで火に追われて逃げ、あくる九月二日に家を見にゆくと、つぶれた屋根の上で、この犬が焼け死んでいた。

太平洋戦争の前に四谷南伊賀町に住んでいて、ブルテリヤの黒一枚の中物で「三代目寿限無」という犬がいた。これも子犬の生まれて二十日くらいから戴いて家のなかで牛乳で育てた。犬にアルコール性の物を飲ませると大きくならないということを聞いたので、毎晩寄席から帰って一ぱい飲むときに膝へだいて犬にも酒を飲ませる。はじめは嫌な顔をするが、肴がもらいたいので膝へくるようになる。少し飲まして酔っぱらうと、あっちへヨロヨロ、こっちへヨロヨロ、ワンをさせても正確に発声できない。「ラーンン」と心持ち巻舌になる。犬は下で飼うより座敷で飼うほうが四六時中人間と接触しているためか利口になる。顔はブルドックで強そうな顔をしているが、下へ降ろすと近所の名もない雑種に噛みつかれて尻尾を巻いて逃げこんでくる。