Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうげん『しょくどうらく』

狂言『食道楽』

北大路 魯山人

Lesen Sie 狂言『食道楽』 (きょうげん『しょくどうらく』) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.670 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

話をいたすそのときもわらわがきいてつかわさねば、そなたは返事もなるまいが……そなたのようなお方のいうこと、これより先きく耳もたぬわ」

口 「それならこっちも口きかぬわ」

心 「ヤレヤレまたれ、またっしゃれ。はてはてこころいたいことでござる。口どのには、まま、ちとおつつしみなされ」

口 「それなら耳で食べてみせるか」

心 「やれ、そのような無理なこと……まず、またせられい。一つ、うかがってみよう。もし、もし、耳さま、そのように、とりすましてしまわれるものでござらぬわ」

耳 「耳すますというて、すますはわらわの天分じゃ」

心 「されば耳すませて、ようおきき遊ばされよ。耳で食べいと口どのはいわるるが、なんと耳で食べることが、できることでござろうか」

耳 「いかにも、たとえいかなる美食といえど、まず第一は、この耳で食べることにてありつるぞ」

鼻 「ヤおもしろしおもしろし、いかなれば耳にて食べると」

一同「仰せでござる」

耳 「不しんはことわり。いざいざ語りきかそうぞや。口ばかりで食べるというは、犬・猿・猫ならいざしらず、ひとたるものはまずまずよろしく耳にて食べるべし、耳にて食べぬひとならば、犬・猿・猫にもおとるべし……『こはこそ、ききたまえ、この鯛は鳴門の鯛にて候ぞ、また、これなるは……』