Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きょうば

狂馬

佐左木 俊郎

Lesen Sie 狂馬 (きょうば) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.577 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

坑夫達は、今、坑の中から引き上げて行きながら、青の前に通りかかって、足を停めたのだった。

「青! お前だって、生きているんだもの、何も食わずに、何も飲まずに、幾日も生きているってわけには行くめえ。」

「いくら馬だからって、随分ひどいことをするもんだなあ。これが人間のように口のきけるもんなら、黙ってはいめえ。なあ。」

「おい! 引き出して行ってやろうじゃないか?」

誰かが力をこめて言った。

坑夫の一人は、青の首に、自分の帯を投げかけた。そして青は、坑夫達の一群の背後に、全く力のない足どりでよろよろと引かれて行った。それは、牽かれているというより、曳き摺られている形だった。青は、二歩歩いては立ち停まり、三歩歩いては立ち停まるのだった。

「青! 後から押してやろうか?」

或る者はそう言って、青の背後から、両手をかけて押し上げたりした。併し青は、その人間を蹴るでもなく、斜坑の斜面を押し上げられて行った。

「おい! 青の頭から、何か冠せなくちゃ、駄目だよ。何十年も坑内にいた馬を、明るいところに引っ張り出すと、すぐ死んでしまうんだっていうからなあ。」

古参の坑夫が注意した。