Japanische Klassiker mit Furigana
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どくほんどじょうりくさくせん
独本土上陸作戦
海野 十三
Lesen Sie 独本土上陸作戦 (どくほんどじょうりくさくせん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.443 Zeichen · 19 Bildschirme
博士どの。イギリス上陸のとたんに、ぜひとも御注意ねがわねばならぬことが二つありまする」
「二つ? 何と何とかね」
「一つは、さっき申し遅れましたが、味方の撃ちだす高射砲弾の害。もう一つは、おそろしきスパイの害。――とにかく街上でもホテルでも寝床の中でも、おそるべきスパイが耳を澄して聞かんとしていると思召して、一切語りたもうなよ」
「本当かね。まるでわが上海そっくりじゃ」
「故に、物事を、スパイや敵国人のため妨害されないで、うまく搬ぼうと欲すれば、それ、決して何人にも機密を洩らすことなく、自分おひとりの胸に畳んで、黙々として実行なさることである」
「お前さんのいうことは、むずかしくて、余には分らんよ」
「いや、つい騎士倶楽部風の言葉になりましたが、要するに、自分の思ったとおり仕事をやりとげるためには、機密事項は一切お喋りなさるなという忠言です」
「なるほど、壁に耳あり、後にスパイありというわけじゃね。よろしい。今日只今より、大いに気をつける。尤も、わしはスパイ禍をさけることなら、上海でもって、相当修業して来ておりますわい」
「それを伺って、安心しましたわい」
折から高射砲は、撃ち方やめとなり、往来はようやく安心できる状態となった。