Japanische Klassiker mit Furigana
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ねこはち
猫八
岩野 泡鳴
Lesen Sie 猫八 (ねこはち) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.513 Zeichen · 39 Bildschirme
と、ちょッと聴き手を笑わせてから、かわずの啼き声を覚えた話しに移った。「ふと、気がつきますと、田ン圃でかわずがたくさん啼いている」自分は今、目をその方に向けた時の様子をして、顔を少し横に突きだし、その時やってみたよりもずッと上手な具合いに、玉子なりに握った手のうえの方の穴へ自分の口を持って行き、ちょッとくッくッという啼き声をきかせ、「自分もやってみると、多くのかわずのうちから六七匹だけがこちらの方へ向きなおった。これは不思議だとしばらく考えておりましたが、今一遍」と言って、かッかッと言う声に改めてみせ、「やってみると、今度はその六七匹を除いたあとのかわずがすッかりこちらを向いた」
じつはそうすッかりうまく行ったとは思われなかったのだが、その時そばに見ていた証人があるわけでもないから、安心して話を綺麗にしてしまった。「そして分りましたのですが、前の啼き方はめすで、あとのはおすです。そうしてそこにはおすが六七匹いただけで、あとは皆めすであったのです」
「おもしろい!」
「……」自分は天神様のお賞めにあずかって、いっそう自分の興も湧いてでた。「これがわたくしの思いつきでして」