Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ねこはち
猫八
岩野 泡鳴
Lesen Sie 猫八 (ねこはち) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.513 Zeichen · 39 Bildschirme
に何となく悲しかった。
「わずかだが、ね――」気が利かないでもなかった高見さんが、外へ出てから円助二枚をこッそり渡してくれたので、自分もちょッと気を取りなおすことができた。そしてそれがためにだろう、あとからついてきて、
「散歩がてら送って行きます」と皆に言葉をかけた主人に対しても、いっそう敬意を払うことができた。が、自分ながら――いやな習慣から出たのだろうが――なんて、けちな根性だろうと卑しまれた。そしてなろうことなら、あすからでも芸人をやめたかった。
今や自分が気に懸るのは天気ばかりであった。いつ雨が降ってくれるのだろうと空を仰ぎみつつ、自分は皆の後からひょこりひょこり足を運んで行って、道が薄暗くて誰とも分らない人に聴こえるよう、
「虎――猿――豚、今夜はほんとに動物の話ばかり出ました」
「それに、君のかわず、さ」返事は知識がおのであった。
ふとこんにゃく問答の神経質を思いだすと、天神さまといっしょに前方を語り合って行く声がしている。やがて廃兵院の森を過ぎると、二三間で自分の長屋横丁の入り口なので、
「この奥がわたくしの住居ですから、むさいところですけれども、もしお通りすがりにはお立ち寄りを願います」