Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme

Aozora Bunko

何よりです。東京のこの頃の暮しの空気に追われていない先生の方が、子供を育てる、という仕事に気がまとまるらしいのね。こういう時勢の力で、却って太郎や健坊が田舎で日にやけ、生活能力がひろがって育つとすれバ、一つの大きい幸です。わたしが、こんな台所仕事で、体力は、いくらかましになったように。

太郎はどうしても九日か十日に帰らなくてはなりません。国府津の家の片づけその他で咲はもうすこしいなくてはならないので、もしお許しが出たら、わたしが太郎を送って行って、一日二日休んで、山々も眺めて、そして帰って来ようかと思います。親たちはそうすると好都合だし、トラックを利用出来るという、この際稀有な便利にあずかれます。わたしはわたしで、太郎と自分のチッキで荷物をすこしまとめてあちらに送れるということがあり、国も息子のお伴をわたしがして、おかみさんのこしてくれれば、田端まで荷運びもしてくれるでしょう、(荷運びもなかなかの問題ですから)急な思いつきですが、みんな好都合ということだし、わたしははりきりです。そちらに御不便でなければうれしいと思うけれども。いかがでしょうね、行けたら大いに能率的なのだけれど。