Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme
小さい鏡でも天日をうつし得るというのは面白いと思います。
こうして、不規則な形にこわされたものの間で営んでいるような日常生活の中で、実にくりかえし、くりかえし人間の小ささと偉大さとの不思議な関係について考えます。人間のしなければならない下らない、下らない小さいどっさりのこと。そんな事をしなくてはならない人間が、一面になしとげて行く偉大な輝やかしい業績。その関係は、何とおどろくべきでしょう。ノミにくわれてかゆがって追いかける、そういう事。それが一つの現実だけれども人間は其だけではないわ、ノミの研究をいたしますものね、ノミの社会発生の源を理解します。そして遂にノミを(くわれつつ)剋伏させます。ここが面白いのよ、そう思うと、よくくりかえしおっしゃった事務的能力が、どんなに大切かということも分ります、だって生活が混乱すればするほど些末な用が増大して労力は益※(二の字点、1-2-22)大になり、其を益※(二の字点、1-2-22)精力的に処理しなくては、人間らしいところ迄辿りつけないのですもの。わたしが、一日の間におどろくべき断続で本をよみ、一冊の本をよみ終せ、まとまった印象を得、批評し得る、という能力だって、人によれば刮目して其可能におどろきます。