Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme

Aozora Bunko

作家と云えないような、習作が作家いって並んでいます。なかでは、尾崎一雄のが作家らしいし大人の作品です。そして、読み乍ら、どうしてどの作品も文学らしい題だけもつけないのかと作家のカンについて奇妙に思いました。最後に集めてある室生犀星の古もの(庭におく石の手洗の話)の作なんか鬼ヶ島という題だったら一寸面白いと思える文章が作品のなかにそのままちゃんとあるのに「宝」です。川端康成でさえ別の作品集の中で「母の初恋」というつまらない題を平気でつけているんですもの、これなんかはもっともっといい題をつけていい作品なのよ文学的に。だのに。やっぱりこれも作中に「愛の稲妻」という言葉があって、それの上を切って稲妻としたらずっと文学なのにね。ホンヤクして見て母の初恋なんて、文学作品の題でしょうか。婦人雑誌のよみ切り小説だって、ましな題をつけます。惜しいし奇妙ね、全く。

日本の人は、大体一定の様式をもちません。ナイーヴね、題を見てもそれを思います。短篇が断片に通じます。それにつけても『春桃』の中の「かかし」や「記念像」を思い出します。およみになりましたかしら。いい作品でしょう、きょうは久しぶりで十五年度の作品をいくつもよんで、様々の感想にうたれます。