Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme
体が乾きあがる感じにおあつかったのだろうと思います。
こういう場合を予想しなくはなくて、それでも、無事にしのげて、うれしく、うれしく思えます。まだこれから先のことがどっさり在るにしろわたしたちはやっぱり距離にかかわらず、手をつないで火でも水でもかきくぐり、そして清風を面にうけるのであるという確信をつよめます。うちの方は、団子坂からこちらまでがのこって居ります、その前側も。学校側は竹垣一つです。あと焼跡。ですからこんどは逃げる場所は到ってひろくなりました、広いわ、実に実にひろうございます。
縦の第一列になりましたから、こんどはこちらへ落ちるでしょう。その点いよいよ油断出来ませんが、同時に安全度もまして、面白いものです。
[自注11]あの空襲――四月十三日百合子が一人留守番していた駒込林町の弟の家の周辺が空襲をうけた。竹垣の外の細い道の隣までやけて家は残った。この前後に巣鴨、大塚、池袋にかけて大空襲をうけ、拘置所のぐるり一帯は焼野原となった。拘置所の高い塀の外にならんでいた官舎はすべて焼けた。幸い、舎房には被害がなかった。
四月二十八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(近江八景・粟津の青嵐(1―3)、京都平安神宮(2―3)、近江八景・堅田浮見堂(3―3)の写真絵はがき)〕