Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.453 Zeichen · 101 Bildschirme

Aozora Bunko

私が最近に経た鍛錬は、一人の私のような生き方をしてきた作家には、十分の価値をもって摂取されるものですし、ずいぶん無駄なく勉強もしたし、着々と作品の計画もたてはじめて居ります。私はやっぱり生活を愛し、たくさん笑い、心の底に音楽を感じながら、例えば、きょうは暑くて苦しいから、勉強部屋の掃除をさっぱりして、裏庭から草花をとって来てそれをさし、フロをたきつけ、それを浴び、きのう下げてきたフトンの日によく乾したのをベッドに入れ、夕立が来た頃は爽やかな、うるおいのある心持で横になってちょっと休みました。それからついこの間六十八歳で立派な生涯を終ったクリムサムギンのおじいさん[自注4]のことについて少し勉強し、あしたの朝早起きするのを楽しみに、このお喋りを終ったら寝ます。だいたい健全なプログラムで毎日がすぎ、出来るだけ夜ふかしはしません。でもこの間、「わが父」を『中央公論』に書いたときは徹夜してしまいましたが。

きのう速達で手拭(一)、タオル(二)、下へはくもの(二)、単衣(一)、フロ敷(一)等お送りし、フトンは敷布を添えました。タオル二本のうち、私は薄手の方がさっぱりした使い心地だろうと思いますが、実際はどうかしら。