Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.810 Zeichen · 225 Bildschirme
の方は竹村の主人が装幀して名の字をかくだけです。
文学の領域にもこの頃は人情ごのみでね。横光氏曰ク「義理人情の前に無になる覚悟が必要云々」と。こういう作家は「人情としては実に忍び難いが云々」と云って人情を轢殺して過ぎる人生の現実に芸術のインスピレーションを感ぜぬものと見える。小林秀雄、保田与重郎、等の日本ロマンチストたち。私はこの次からもっと心持のよい、いいもの私たちの便りらしい手紙を書くことが出来るのを非常に楽しみにして居ります。今のこのXらのやりかた、人間のそういう面について腹の立っている心持も直って。では又。風が出て来ました。
二月六日朝 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 目白より(封書)〕
二月五日 立春の後といってもびっくりするような暖かさ。夜。
けさ、まだ本当は、はっきり起きたわけでもなく二階から下りて来たらXが
「お手紙が来て居ますよ」と云うので、茶の間に行ったら、ウラウラと朝日のさし込むテーブルの上にお盆があって、その上に手紙がちゃんとのせてあった。「うれしい」と云って、あけて、よんで、一つアアと安心して、顔を洗おうとして台所へ行ったけれど、眼がしぱつくので、ホーサンどこ? と大声を出したら、「そこの棚にあります」