Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.810 Zeichen · 225 Bildschirme
時節柄、「天気晴朗なれど」であろうと思われる。私は自分の仕事についてこの間書いたように本年よく勉強したことと、あなたの命がとりとまったらしいこととで、はっきり一つの成熟の感じがしてこの年こそゆっくりと心の満足するような書きぶりでやりたいという希望に満ちていたのです。勿論、それがそうゆけばこれにこしたことはない。でも、そうゆかなかったとして、作家としての生き方の本然性が失われるのではないから、それなら又私らしくいろいろと勤勉に収穫をもってやってゆこうとも考えて居ります。そういう点ではやはり日々是好日たらしめ得るわけです。
どっちにしろ、あなたが健康の平衡を保っていて下さることは何よりうれしい。何よりの安心。精神上の苦痛というものも様々で、私は世俗的な意味で苦労性ではないのだけれど、苦しいということは、私の場合では自分の体より寧ろそちらの体についての場合につよく感じられます。あなたの着実な健康増進のための努力には、私は全幅の信頼をもっているから、出た結果はどうであろうとも、あなたに対しての私の苦情というものはないわけです。どうか今年は熱を出したくないものですね。