Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme

Aozora Bunko

外に向っての勝気ということについて、前便かで書いて下すっていましたが、これも実に微妙であって、私は、おかみさん的の勝気はない。けれども、或方向、正しいと思われる文学の存在権とでもいうようなものをかばう心持においては勝気でしょうと思う。その場合、知らず知らず自分の正義の肯定と絡み、その絡みかたにおいて一方の低さから主観的になり、その主観に回帰性が加って、じりじりと心にくい込むものとは反対の形をとって現れて来る。そういういきさつ。その裡には、やはり、私の昔の生活の雰囲気から来ているもの、会ではひとが、中央に私を坐らせる、そういうようなもの、種々が影響しているわけです。

昨今感じられているこの沈潜性が、あぶなげのない実力として身に具るのは、これからの勉強次第ということは実にわかります。日々の勉強、自分への切りこみ、自分を益※(二の字点、1-2-22)広く高いもののうちに同化さすこと、その日々が、実力となってゆくのでしょう。だから今私は、毎日そちらへゆくこと、勉強すること、それしか考えていません。私たちということは、私たちの生活の初めから何千度か云われているが、その実質がやや真に迫ってつかまれて来たのは、これも近頃という感じがして、私はここにも新しくおどろきをもって感じ直しているものがあります。