Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
と。この老政治家の夫人は賢夫人で、議会に重大な演説のある日、馬車に同乗して、ドアでひどく指をつめ痛み甚しかったが良人には一言も訴えなかったという一つ話があります。議会へ、そもそも同乗して行くというところ。日本の幾多の賢夫人たちはその良妻ぶりを示すそのような機会を決して持たないわけですね。
自身の仕事についてのこと。又生活についてのこと。いろいろ考えます。主観的ないい意志というようなものも、一定条件の限度とともにもあり得るものだということもこの頃ははっきりわかって来ました。而も条件的なものへの敏感さを失って、いい意志というものの中に入ってしまっていれば、結局において自身については一種の盲目であるということも。人間の成長のジグザグの線というものは実に複雑きわまりないと思います。そのものとして大なるプラスの本質をもっているものでも、関係如何によっては、結果としてマイナスに出る場合もあり。外的な時間のことや、おかれた不自由さが、作家の内的豊富さを加えることは、私にもわかって居たと思います。時間がなくて未熟だというようなことよりも、これだけとぎれた間でこれだけ行けばややましだ、という点を自分で見て、大所高所を目安としての未熟さを身に引そえて感じないようなところに、未熟さが現れていたのだと思われます。