Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme

Aozora Bunko

そういう判断に当って一箇の才分とか自分の見せ場だとか対立の感情(まけた、勝った、世俗的な)だとかが、どんなに邪悪な作用をもつかも知っています。どうぞ心配なさらないで下さい。本当に私はそういう細々としたことからは自由なのですから。もうすこし文学者として欲ばりよ。妻としてこの位欲ばりなのだから作家としてよくばりだって当然というわけでしょう。仮に欲がはりきれなかったとしたら、其は私の自身への敗亡です。それに、そういうことは技術(生活の)の熟練不熟練ということにもかかっていてね、やりくり上手、或は質素の習慣、又生きるための働きに対して勇気をもっているかどうか、ということにも大いにかかわります。多くの人は、生活のための働きの必要というときすぐ手もちの仕事を下落させてそれで食おうとするが、それは間違いですね、特に芸術にあっては。レンズみがきをした哲学者なんかやっぱり歴史的人物たるにふさわしい生活力をもっていると思います、ひどい小説をかいてくうより、別の職業でくって、小説は文学として通るものだけかいている方がいいのです、そういう自分の評価のしかたには勇気がいります。