Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme

Aozora Bunko

寿もわるくはないのに、病人の心理というものを肯定しすぎているし、そこから自分の世界を区切りつけすぎるし、そういうことを生活力の人並より大きいところでかためるからなかなかむずかしいと思います。生活的に大したお嬢さんで、それが昨今の時勢に押され万事不如意ですから、感じとりかたが大仰で、あっさりしなくて(物の無さなど)苦しいところがあります、はたも自分も。私はしんから気の毒よ。いろいろ。女として。

感情の大きくつよい女が、愛情の目標もなく暮すのはよくないわ。寿は、ああいう押し出しで、ひよひよの男は、先ず俺の財布じゃと僻易させてしまうし、性格的に面白いと思われ、それから先になると二の足となるのよ、健康のこともあるし。寿自身臆病です。暮せるように暮して行こうというあっさりした人本位のところがなく、頭が細かすぎるのか計算が多すぎ、計算したら歩み出せる人生ではないのですしね、土台。何とかして健康とバランスとって仕事をまとめてくれるといいと思います。そうすれば、それが一定の高さとなれば又別の丘へ出て、そこでは又別の人間が生活しているでしょう。結婚生活の形態はきまったものだし、すこし別の形態にやるためには厖大な経済力がいるし、そういう人は、うちの経済力なんか問題にせず、それを突破して井上園子のように、幸福そうな不幸に陥る