Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme

Aozora Bunko

本当に目に見えるようよ、島田のうちの、あの裏庭の見えるところにお二人が坐って、あれこれ、話をしていらっしゃる様子、友ちゃんが台所の土間でコトコト何かして、達ちゃんがアグラの中に輝をかかえたりしている様子。お母さんには前に草履お送りいたしましたから、おことづけのおみやげはなしでした。きっと、私がすこし小ぶりになったということは忘れずお話しになるでしょう、この間明石さんに行ったときも、おばさまったら横からそれはそれは熱心に見ていらっしたわ、面白いのねえ。あれだけの実際的経験や知慧が、すべて全く常識の上をクルクル廻っているのは。だから多賀ちゃんの結婚のむずかしいことについてなどは、ただ、あの子は生意気、理想が高い、と云う一言で、決して他の事情へ頭を向けようとなさらず、多賀子が島田にいたとき、それを苦しがって手紙よこしたのもわかるようでした。ほんの一寸したこの間のお話の間でも。細く軽くて、実におまめよ。お母さんのボリュームのある活動性と比較して興味があります。お母さんの活動性は重厚で、思考力が伴われていて、おつむりももっと力があり、立派です。岩本のおばさまの方が云わば女性的であり、お母さんの方は男性的な骨格の逞しさがありますね。