Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
でも本当によかったこと。どうぞどうぞお大切に。
八月十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
八月十一日 ひる一寸前、八十八度
ゆうべの夜なかは涼しかったのに、きょうはやはり相当の暑さになりました。お工合はいかがでしょう。熱は下ったでしょうか。
きのうはお目にかかれ大してへばってもいらっしゃらない御様子を見て安心いたしました。一時的のことでしょうね。何しろ、丈夫な人でもよほど健康というレベルは下っていて、今年の夏はしのぎ難いそうです。
幸、風はとおりそうですからどうぞゆっくり御大切に。しかし、あなたとして見れば、この位の変調は注意を要する、という程度で、もっともっとひどい思いしていらっしゃるのだから、十分の経験をおもちのわけです。きのう伺うの忘れたけれど、血をお出しになったのではなかったのでしょう?
私の暮しに、具体的な情景が加ったと申すわけです。静かそうで、バタンバタンなくて、休めるでしょう?
何となし、学生暮しの雰囲気でやっていらっしゃるのね。それを感じ、世帯じみていないのを快く存じました。きっと人によるのだろうと興味深く考えました。