Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme

Aozora Bunko

それを自制して心のこもった眼差しで飽かずぐるりを眺め壁をながめ、かえるのだけれども。女の心持って可笑しいのね。そういう点になると女心に東西なしということになります。

昨夜寿江子は信州の方へ出かけました。去年行ったとき上田が気に入ったというので、もし家があったらそこへ暮そうかなどとも云って居ります。松原湖へ行くのですって。十日ほどで帰るでしょう。昨夜は珍しく門まで送ってやって一年と半ぶりで、夜の通りをしみじみ見ましたが、団子坂迄の間に残置燈が一つあるきりよ。

子供たちの百日咳は順にいい方ですが、昔の人が百日、咳が出ると云ってつけた名は実際を語っていて、マダマダ健坊はユデダコのようになって咳きます。泰子は例によりすぐ肺炎の心配で大さわぎのところ、もう疲れてろくに食べず、夜中眠らずで、母さん女中さん大へばり。咲枝は疲労のため胃が変にこわばってきょうは横になって居ります。私の眼は暑さとともに、細かいものが駄目になって居ります。近視の度も進んだらしく近いうち行って見ます。十五年の処方を見たら、七月十七日という日づけ。いつも夏わるくなっていたのですね、この二三年。